「成就社、行かんか〜?」
今日もまたまた照とのお話です。
先日1日、西条の石鎚神社へ行きました。
その折、石鎚山の銘が入った白衣を手に入れられなかった照。
とっても心残りだったのでしょう、たった1日おいて、また西条へ二人旅となりました。
ホントは一人で行くつもりだったらしいです。
でも、事故から一ヶ月、全然運転してなかったのでちょっと自信がなかったみたい。
声をかけてくれたのは嬉しいけど、朝の九時に急にだから、慌ててシャワー浴びて、飛ぶように準備しました。
表で待ってるから余計、大忙しです。
先月の誕生日に麻から送ってもらったリュックに山歩き道具をつっこみ、家を出ました。
麻リュック、初山歩きです。
トラックも多い時間帯の国道11号線を東へ。
空は灰色で、針でつついたらパリんっと弾けて雨を降らしそうな雲が拡がっています。
僕の行いが悪い分、照の善行で、どーか、雨が降りませんように…。
石鎚は今、お山開き中。
山開き初日には背中にご神体を背負って信者が山頂へ登ります。
正和商事の東予営業所でバリバリ働いてた頃、その、名誉ある役をやってみないかと声をかけてもらったことがあるそうです。
結局、背負うことはなかったそうです。
僕なら二つ返事で引き受けるにゃ。
ロープで引っ張って貰えるから70m弱の鎖の難所もスイスイ。
TVにも映るしね。
伊予氷見で右折し県道へ、下谷にある石鎚登山ロープウェイ乗り場へ向かいます。
僕も久しぶりに走る道です。
スクーターで来た頃とほとんど狭い道幅もくねくねカーブも変わってません。
山から何台もバスが下りてくるし、照一人で来なくて正解です。
麓のロープウェイ駅下へ着くと、すでに山を降りてきた人たちでわいわいガヤガヤ。
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駐車場1000円。 |
さあ、照を探してみよう! |
西条の石鎚神社社務所で「(銘の入った)白衣は成就社で買えますよ」と言われて来たものの、駐車場に車を置き、先に降りた照と合流してみると、みやげものの無地の白衣をとっとと買っちゃってました。
“無地で良かったの?
じょ、成就社は山の上なんですけど…。
もー買うもん済んだけん、帰ろや、なんて、もしやこのまま、ロープウェイに乗らずに帰るなんて言い出したら、どーしよー。
山歩き支度してきたのに…。
そんなん、オイラ、絶対切れるぞー”
と、思いつつ、シャッターを切る僕。

でも、ゆるゆるとロープウェイ乗り場へ向かう照に一安心。
まったくもって取り越し苦労好きな誠なのでした。
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ロープウェイ乗り場までの坂には、石鎚の名をかたった石鎚信仰の“贋物”の宗教団体が軒を並べています。
でも、多くの観光客は偽物だなんて知りません。
「ありがたや」とお賽銭を放り込んでしまうのでした。
数年前に訪れた時にはなかった仏像が大仰に並んでました。
ニセ者商売も結構、繁盛している様子です。
「あれはニセ者、石鎚神社とはなんの関係もないんだから」
と、なんとか誘導したのですが、仏像攻撃には弱く、まんまと吸い寄せられてしまった照なのでした。 |
午前中のピークを過ぎた山麓駅は、降りてくる人ばかり。
それにしても、往復1900円は高い!
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お客はたった4人だけでした。 |
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出発! |
↓ |
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下りの搬器は満員でした |
↓ |
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おっと!
ガスに突入!
何にも見えなくなりました。
このまま、ずっと雲の海の中かと思ったら、なにげに抜けました。 |
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8分ほどで成就駅に到着。
山頂はずっと雲の中だったけど、駅舎から成就社までの間は不思議と霧も無い状態でした。 |
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駅舎。 |
さあ、登り開始です。 |
いやーーーー!
ひっさびさの、石鎚表玄関!
照に感謝です!
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駅舎から5分歩くと− |
奥前神寺。 |
なんともない坂なのですが、照はもう、ふーふー、息も上がりがち。
「ワシも石鎚山登ってみようかのー」なんて言うは易し、現実は厳しいのよ、おいちゃん。
そんな時、がくっ!っと、坂の上でお年寄りが思いっきり転倒したのを目撃。
お仲間に抱えられ、へろへろの態で下って行かれました。
おかげで山頂を極められたものの、帰りの体力はもうゼロだったようです。
照にはちゃんとペース配分して案内しなきゃ。
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麓で買った白衣に早速、判を押してもらってます。 |
と、ここで判をもらって安心したのか、
「ワシはロープウェイのとこで待っとくけん、お前、(上へ)行くんなら行ってこいや」
あきらめモードに入りかけ。
目的の成就社はまだ先です。
ここまで来といて引き返したらもったいない、今度いつ来られるか分からんよ、と説得。
「でも、まだ登るんじゃろ?」と、すでにお疲れモードを告白。
でもね、おいちゃん、すぐそこにリフトがあるんよ!と言ったら、再び行く気になってくれました。
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リフト、往復450円。
目的の成就社の場所は左上に見えてます。
リフト終点から成就社まで、アップダウンする道が待っているのでした。 |
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はい、乗っていただきました。
80歳にしてリフトに乗るの図、です。
白衣もここから着ちゃってます。
乗り場でちょっとフォローしたけど、ちゃんと乗れました。
っていうか、年寄りが乗り降りするときは速度落とせよ!リフト係のおっさん! |
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リフトの右側は石鎚スキー場のゲレンデ。 |
さて。
リフトを降りたら成就社まで、10分ほどの距離を歩きます。
まず下り、少し平らな所があって、登り坂となります。
坂は木段が整備され、歩きやすいのですけど、年寄りにはちょっと段差がキツいようでした。
リュックから伸縮型の杖(ストック)を出し、使ってもらいつつ、不安定な場所では手を取って歩きました。
ついに照も“手”助けがいるようになってしもーたんじゃのー。
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人が来たら道を譲り、石碑に腰掛けて休みを取り、急がず、慌てず、ゆっくり。
成就社は目の前だけど、山では一番遅い人に合わせて歩くのが基本、マイペースで全然OK。
帰りのことも考えつつ、これも修行と思って楽ばかりしてちゃ御利益薄いよー、と発破かけかけ、歩いてもらいました。 曇ってたおかげで涼しい登山が出来たのが幸いでした。
でも、登りが長くて辛そうでした。 |
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ロープウェイの駅舎があんな向こう。
真ん中がリフト乗り場。
左奥がピクニック園地。 |
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たっぷり時間をかけて、やっとこさ、成就に到着です!
ご苦労様でした! |
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石鎚神社中宮成就社。 |
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左が遥拝殿。 |
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遥拝殿内部。
晴れてたら正面に山頂が拝めるのに…、残念っ! |
天狗の面、デカっ! |
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今回は何枚か正面から撮ってます。
その1枚です。
ちなみに、この時点で白衣の前はまだ真っ白。 |
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「神判」を押してもらう照。
一つ一つ、それはもう丁寧に押してくれました。 |
照が判を押してもらってる間に散歩。
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中央が登山口、左の建物が白石旅館。 |
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白石旅館の隣に、夏だけの救護所があります。 |
神門。
山開き中の登山は500円取られちゃいます。 |
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白石旅館の食堂でご飯。
照、カレー、僕、牛丼。
白衣の前に判子が押されて、らしくなってるでしょ。
白衣代+神判=4000円!
まぁ、高いけど、本人が満足してるんだからOKです。 |
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サカエばあちゃんも70、80の高齢で来たであろう成就社。
山道は大変だったけど来て良かった、と照、大満足してくれました。
明日は疲れて寝込むかも知れないけどね。
「ここでえーわ」と引き返してたら白衣は白いままで、ずるずると後悔したことだと思います。
でも、ホントはサカエみたく、帰宅直後、ポックリ逝かないか、めちゃ心配でドキドキしてました。 |
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さて。
もう一参りしたら帰ります。
その間にみんなに写メールを送りました。 |
来た道を戻ります。
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お疲れさんで、更に老けちゃいました。 |
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一服して− |
下りのリフトに乗車。 |
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足下で揺れる花々。 |
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奥前神寺前で最後の、はい、ポーズ。 |
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石鎚山は最後まで顔を出してくれませんでした。 |
下りのロープウェイはさすがに混んでました。
でも、前の方に並べたので、先に行って席取り。
それにしても、4人分しか椅子がないロープウェイってダメじゃん。
駐車場に車を取りに行き、ついでに、お疲れさんのビールを購入。
よくがんばったで賞です。
帰路は、タバコのみーの、ビールのみーので、ちょっとだけ疲れを癒してもらいました。
というわけで、今回も無事、帰宅。
でも、6日にお墓参り。
11日にはまた西条へ、ご神体が帰ってくる石鎚神社へ行く予定になってます。
ふー、忙しいわぁ。
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