「せいちゃーん、せいちゃーん、おるかえ」
昨日(1日)、まるで子供の頃の友達が訪ねてきたかのような声でふらりと照がウチへ来ました。
天気はドピーカン。
どこかへ行きたそうなのは一目で分かりました。
僕もちょうど秋の紅葉を写真に撮りに行きたかったので、こちらから、
「暇やったら土小屋(石鎚山)の方行こうや」
と持ちかけました。
すると渡りに船か、笑顔で快諾、喜んで帰って行きました。
でも、僕は明日(2日)が祝日の3日と誤解してて、更には、明日と約束したのか3日と言ったのか訳も分からなくなってしまいました。
(ヽ・∀・)アヒャ?
で、確認のため、夕方、照家へ。
平日は病院通いと決まっていたのですが、大丈夫とのこと。
まぁ、3日は天候が悪化するのは分かっていたので、明日でOKならそれが一番。
で、明日のルート確認。
石鎚スカイラインを通って土小屋へ行き、照が行ったことのない瓶ヶ森林道を通り、西条下って帰る、という事で決定しました。
照を石鎚山に連れて行くことは山開き前からの約束でした。
去年の10月にも一緒に行ったのですが、その時、照は登山せず、僕が山頂から戻ってくるのを約5時間、土小屋周辺で時間を潰していました。
それでもいいからまた行きたい、と言ってくれるのでまた行かねば、と思ってた所でした。
でも、このシーズン、寒くなった車内待機も酷。
土小屋には食堂などもあるんだけど、人待たせの登山は気が急いてねぇ…。
なので、今回、登山は見送り、ドライブのみに変更。
なのに…。
翌朝、8時半。
軽登山装備を調え、照家へ。

照も望遠レンズ付いたカメラを用意。
「もう一台あるええカメラを、帰ったらお前にやるわ」
と、ホントにご機嫌な様子。
忘れ物を取りに戻った照、何気に八十八カ所参りの納経帳を持って乗り込みました。
石鎚には必要ないよなぁと、思いつつ、出発。
そこで、(川内の)黒森峠を越えて(面河方面へ)行くね、と言うと、
「黒森峠やなくて“かわのえ”行こうや」
(((゜◇゜) ( ゜◇゜))) か、かわ?
川内? 井内? 滑川(なめりかわ)?
石鎚へ向かうルート上にそんな地名あったっけ?
脳内ナビゲーション・システムが混乱してしまいました。
「川之江まで行って、三角寺行こうや」
(・。・; えっ?
また、やられました。
紅葉に染まる石鎚山系を写真に収める予定だったのに…。
(T(ェ)T)
持ってきた納経帳は『週刊 四国八十八カ所』の附録でページも真っさら。
昨日、ウチに来た時にはすでにお寺のハンコ集めに行きたくてしょうがなかったに違いない。
川内のコンビニで最終確認した時にはもう川之江に行く気満々。
石鎚に行ってもよさそうな雰囲気はあったけど、こっそり楽しみにしていたのかと思うとやっぱ可哀想。
┐( -"-)┌ ヤレヤレ
松山自動車道なら川之江まで1時間。
けど、即、却下されたので、11号線をのんびり、四国中央市・川之江へ。
西条、新居浜でやっぱり渋滞にハマりまくり。
川之江から南へ30分、山中へ分け入った所にあるのが65番三角寺。
 |
照、最大の難所。 |

 |
手を合わせると早速… |
 |
いつものお札あさり。 |
お遍路さんが納めたお札から、金・銀・錦のものを選って抜き取ってます。
ヨシの納棺の際も束で入れました。
 |
納め札は感謝の印。
旅の無事のお礼に、また、お接待のお返しに納める物です。
お金や物で返せないお遍路さんがお札に住所氏名を記入して納めるのが古くからの習わしとなっています。
こんな風に、箱に手を突っ込んで漁る人は意外と多いみたいです。
でも、遍路本なんかでは結構厭がられて書かれてます。
照も辺りを見回して人気がないのを確認してやってます。
なぜそこまでして集めたいのかというと、納め札には枚数によってお四国を回ったと同じ御利益が得られたりするからです。
でもそれは、お接待のお返しに得られる御利益。
横取りしたお札に同じ御利益を求めるのは虫が良すぎるというものです。
納経すんだらお寺にゃ用がない照には、御利益云々より、納経もお札集めもコレクションの一環なのかもね。 |
四季桜とかいう年中咲いてる?桜。
 |
 |
下りも辛そう。
照クラスになるとお寺に行くこと自体に意義があるのだ。 |
山を下り、伊予三島のバイパス沿いにあるセルフのうどん屋へ。
かけ大を頼んだら、でかいどんぶりに入って出てきました。
貧乏性なのでおつゆも残さず、完食。
ぽっこり出たうどん腹にシートベルトがちょいときつい。
照が正和商事の新居浜支店で働いていた頃、よく配達に行ったりお世話になった土居町のお店に立ち寄り。
お店の人も「三浦さんは…」とずっと気になっていたそうで。
行ける時に行かないと、ね。
次のお寺はずっと戻って西条だったけど、自動車道に乗らなくて正解でした。
あ、そうそう。
土居町と新居浜の境辺りを通過した際、
「よーこの辺のラブホテルにはお世話になったぞ」
だって。
誰とよく行ったのかは聞きませんでしたけど。

第64番前神寺。
鐘撞堂の奥、ずっと上がった先に本堂があるけど、照、よく知らないらしい。
納経すんだら、鐘を一つ撞いてさっさと車へ。
個人的にはとても見たかったんだけどなぁ。
次は、お遍路難所のひとつ、横峰寺。
横峰寺に向かう小道は有料道路。
軽自動車1400円。
勾配がめちゃきつい!
ちなみに、お寺のある西条の黒瀬地区は昨年の台風による被害がもっとも出た地域。
未だに至る所、地滑り、崩落の痕だらけ。
対向車とのすれ違いも難しいのに、路肩注意。
 |
駐車場に着くと、
「行ってきてくれ」
と、納経帳を手渡されました。
お寺までが遠いので行きたくないとのことでした。 |
僕は久しぶりだったので、ルンルン気分。
前来た時はやっぱりスクーターでした。


 |
更に山へ分け入った際に“星が森”という番外霊場があります。
石鎚山を望める場所だそうで、前から一度行ってみたかったのだけど…。
人が待ってると自由にできないわぁ。
今度は絶対一人で来るぞ。 |
駐車場へ帰る道は延々上り坂。
行きはヨイヨイ帰りは…。
こりゃ、照には無理ですた。
駐車場で待ってて正解です。
汗かいて戻るとラムネをごちそうしてくれましたとさ。
下山。
第63番吉祥寺、第62番宝寿寺、第61番香園寺と寄りました。

第61番香園寺の本堂。
全然お寺らしさがありません。
2階にある本尊を見に行ったら、巨大なホールに金ぴかの仏像が安置され、映画館みたいな椅子がずらーーーと並んでました。
なんだか、新興宗教っぽいわぁ。
ということで、本日のお寺参り、終了。
納経帳はまだまだ真っさらなので、もしかしたら、照のわがままドライブにこの先もつきあわされるのかも…。
またまた、四国一周?
それも、観光無しの…。
((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
6時前に帰宅。
あ。そういえば、家出る時言ってたカメラをくれるって話は…。
あれ?
|